エックス線(X線)・放射線に関すること(7)放射線測定機器の選定、測定上の注意放射線測定機器の選定、測定上の注意

コラム

(1) 計測原理から見た測定器の区分

放射線測定器は、放射線と物質との相互作用で生じる物理的、化学的変化を信号として取り出し計測しています。

放射線検出のために用いられる主な物理的、化学的変化としては、電離作用、蛍光作用、写真作用等があります。

放射線測定器を検出方法により区分すると下表のとおりです。

放射線の検出方法と測定器の種類

検出方法 測定器
気体の電離作用を利用するもの 電離箱
比例計数管
GM計数管
固体の電離作用を利用するもの 半導体検出器
蛍光作用を利用するもの シンチレーション検出器
熱ルミネセンス線量計(TLD)
ガラス線量計
写真作用を利用するもの フィルムバッジ

(2)測定器の選定

測定器は、測定目的、測定対象放射線の種類、操作性、携行性等々により異なります。

また、放射線の強さを計測する測定器(線量率計、Sv/hの単位で計測)、放射線被曝累計量を計測する測定器(線量計、Svの単位で計測)に区分されている場合があるので、測定目的等を考慮して選定しなければなりません。

使用目的による区分の一例は以下のとおりです。

(3)測定上の注意

放射能を測定するに当たって最も注意すべき点は汚染防止、汚染拡大(二次汚染)防止、被曝管理等です。 また放射性物質の崩壊の確率はランダムであるため、線量率計測の場合はある程度時間の後平均値を読み取ることが必要であり、個人被曝管理等に使用する線量計の場合は、前回使用の残存値のリセット等に留意することも重要になります。

測定上の注意事項

  1. 個人被曝管理体制は万全か。
  2. 測定器は、計測目的に合致したものを選定しているか。
  3. 測定器の校正は適正になされているか。
  4. 線量計の数値はリセットされているか。
  5. 汚染した場合の除染処置の準備はなされているか。
  6. 測定器の汚染防止処置は適正、的確か。
  7. 線量率計の計測レンジは適正か。
  8. 線量率計の測定時間は時間的余裕があり平均値を読み取っているか。
  9. 表面汚染測定に当たっては、汚染の溜まりやすい箇所(ホットスポット等)の計測に欠落はないか。
  10. 測定後の除染はしたか。

■監修

・NBCR対策推進機構主任研究員 理事長 井上 忠雄

 

■文筆

・NBCR対策推進機構主任研究員 清水 俊博(放射線取扱1種保持者)

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