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蛍光X線(EDX)分析装置

やさしい蛍光エックス線の原理(5) ━ 放射線検出器の種類と特性(1)



福島第一原発の事故を受け、これまであまり縁のなかった放射線測定器が(悪い意味で)身近なものになってしまいました。ご購入を検討されている方もいるかと思いますが、放射線測定器について正しい知識を持っておかなければ購入された後であまり使い物にならなかったという事態も起こりかねません。ここでは皆様に放射線検出器にどのようなものがあるか知っていただければと思います。エックス線作業主任者試験でも重要項目ですので、受験者の方も対策本でしっかり整理された方がよいかと思います。


[サーベイメーターと個人線量計]

やさしい蛍光エックス線の原理(4)」で放射線測定には場のモニタリングと個人のモニタリングに区別しなければならないと説明いたしました。放射線測定器も当然目的に応じて使い分ける必要性があります。場のモニタリング向けにサーベイメーター、個人のモニタリング向けに個人線量計を使います。例えば原発関連のニュースでも土壌や食品の汚染を調べるのはサーベイメーター、原発で作業をされている方々が被曝量を管理するために身に付けているのが個人線量計です。また購入時に絶対注意が必要なことですが、こうした線量計やサーベイメーターではヨウ素やセシウム等の放射性物質には反応はしますが、ニュースで耳にするように各々の線量を測定することはできないということです。。それらを知りたければ核種分析計というものを使わなければなりません。


それではサーベイメーターについて見て行きましょう。
放射線検出器には、これまで述べて参りました放射線のもつ気体に対する電離作用を利用するタイプがあります。これらを「気体電離型検出器」と分類されます。このタイプにはさらに(i)電離箱、(ii)比例計数管、(iii)ガイガーミュラー(GM)計数管の3つの種類があります。(i)〜(iii)の検出器の共通な特性として気体が検出器内部に封入されています。そして各タイプ若干違いがありますが、電極には電圧がかけられています。(印加電圧)


(i)電離箱式検出器

電離箱の構造


最も定義に忠実な測定原理に則した検出器です。
空気が封入された、電界のある部分に放射線が入射すると、光電効果等の放射線と封入気体との相互作用により、封入気体中に高速電子が発生します。この高速電子は封入気体中の原子や分子と衝突し、それらを電離させ同じ数の陽イオンと陰イオンを生成します。これらはそれぞれ陽極と陰極に集まり、外部回路には放射線の検出信号(電流)として測定されます。上図のように高速電子による一次電離により生成したイオンで測定することが電離箱式の特徴です。



(ii)比例計数管式検出器

比例計数管の構造


まず電離箱式との構造的な違いですが、電離箱式の電極は平行平板であったのに対し、このタイプでは乾電池のような構造をしている気体が封入され、芯棒に陽極が内壁に陰極があります。この構造で陽極を細くしていくと電界が強くなり、一次電離で生じたイオンが他の原子や分子の電子と衝突し二次電離が生じます。そして「比例」計数管式の名前の由来になっている一次電離によるイオン対の数に比例した数の電子イオン対がなだれのように発生して出力パルスとして検出されます。90%アルゴン+10%メタンのガスまたは96%ヘリウム+4%イソブタンなどが主に封入されます。 α線、低エネルギーのβ線およびX線の測定に適している検出器です。



(iii)GМ(ガイガー・ミュラー)計数管式検出器


GМ(ガイガー・ミュラー)計数管の構造


比例計数管より印加電圧を高くしていくと電子なだれが極端に大きくなります。電子なだれが一次電離付近に生成する比例計数管の場合と違い陽極全体に広がって存在します。そのため荷電粒子が入射しさえすればそれらの数が少なくとも一次電離のイオン数に関係なく出力パルスを得られるという利点があります。GМ計数管を扱う上ではこの特性を理解した上で留意するポイントがあります。たとえば陽イオンが電極を覆って存在するため、放射線が入射しても出力時間が生じない時間(不感時間)が存在すること、パルスが通常の波高になるまでの時間を回復時間があること、パルスが識別できるまで時間を分解時間ということなどを抑えなければなりません。また不感時間の間に放射線が数え落とされる数え落としという現象があります。入射する放射線の数が増加すると数え落としは増え定期、極端になると窒息現象となり全く計数されない等 、GМ計数管特有の特性はエックス線作業主任者試験で必ず問われるのでしっかり学習しなければなりません。 ここではあくまで装置の概要説明ですので、細かくは別で更新したいと思います。



参考文献  
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2011年11月新発売!
EDX Pocket IIIの後継機。
軽元素も測定できるように
なりました。


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