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蛍光X線(EDX)分析装置




[嗅ぎタバコの4段階分析]



これまでも熱分解装置でタバコを分析することはありましたが、主に煙中の物質を調べるのが目的でした。しかし煙以外の分析においても熱分解で重要な情報が得られます。本文書は普通のタバコ、かぎタバコ、ヒメコウジ風味の タバコを使った実験結果についての記述です。図1を見ると、100℃ですでに主な成分のうちの2つ─天然成分のニコチンおよびそして添加物であるサリチル酸メチル(ヒメコウジ風味成分)─が現われているのが容易にわかります。また、ビタミンE(タバコの天然産物)も見えます。

200℃では、酢酸とプロピレングリコールが検出されます。この温度で、タバコは分解し始めます。また、熱分解された成分も検出されます。

300℃では、フランやレボグルコサンなどのセルローズが分解された成分が顕著に検出されます。


図1 100、200、300および600℃における
ヒメコウジ風味タバコの分析

多段階熱分析には、いくつかの利点があります。ビタミンEなどの微量成分の中には全成分がでてくるような一回の熱分解では検出が難しいものもあるからです。また多段階分析によって、ニコチンは揮発性が高くタバコに火をつけた場合でも熱分解ではなく揮発によって発生したことがはっきりわかります。メントール、サリチル酸メチル、 プロピレングリコールおよびグリセリンのような添加物も、タバコが熱分解される時生成された成分とは別に容易に識別することができます。


[実験設備]

タバコ試料はClarus 500 GC-MSに接続したCDSモデル5200熱分解装置を使用して、コンテナーから直接分析しました。




[モデル5200設定]
  • バルブオーブン温度:300℃
  • トランスファーライン温度:325℃
  • 熱分解温度:上記4段階設定
  • 昇温時間:15秒
  • 5200は濃縮トラップを使用せず、直接の熱分解モードで使用


  [識別ピーク]
  1. サリチル酸メチル
  2. ニコチン
  3. ビタミンE
  4. 酢酸
  5. プロピレングリコール
  6. 2-フランメタノール
  7. ヒドロキシメチル・フランカルボキシアルデヒド
  8. レボグルコサン
  9. トルエン
  10. フェノール


  [GC装置設定]
  • キャリアーガス:ヘリウム
  • カラム:Rxi-5ミリセカンド(30mX0.25mm)
  • 検出器:Clarus 500 MS
  • 測定プログラム設定:当初温度2分間で40℃
    昇温時間:10℃/分
    最終温度:300℃


[熱による海藻の加水分解/メチル化の分析]



熱分解装置を使えば生物学的な複雑な試料でもGCMSで分析することができます。その例として、細菌類・たばこ・食物繊維・食品等が揚げられます。植物油・木材・リグニン(木質素)および草などのバイオ燃料源は全て熱分解GCMSで分析されてきました。
乾燥した海藻を600℃で熱分解
図1 乾燥した海藻を600℃で熱分解
海藻の加熱による加水分解/メチル化の分析
図2 海藻の加熱による加水分解/メチル化の分析


海藻試料を分析する熱技術は様々あります。図1では 乾燥した海藻を600℃で熱分解して直接GCMSに導入しています。この温度で生体高分子である海藻が熱分解され、フラグメント化された芳香族、ニトリル、脂肪族のフラグメント化された官能基の、および一部熱分解されない分子のパイログラムが得られます。海藻はバイオ燃料になる可能性を秘めていますので、油分について分解されることがほとんどです。熱分解により脂肪酸がフラグメント化され、通常のアルカンやアルキンがパイログラムに見られるようになります。


他の分析手法としては、海藻にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)を添加してての加熱による加水分解/メチル化の分析があります。海藻を加熱すると脂肪酸のメチルエステルを生成します。図2は石英チューブの中で海藻試料を400℃に加熱しメタノール中25%のTMAH 2μLを添加し5分後に分析を開始した時のパイログラムです。上記条件では海藻は熱分解されないため、クロマトグラムは単純になり、ほぼ海藻の加水分解から生じた脂肪酸のメチルエステルだけで構成されています。


[実験設備]

海藻試料は熱分解装置5250オートサンプラーを使用してGCMSに導入、
石英のスペーサーロッド上部に試料を設置し
さらにTMASをしみ込ませた石英ウールをその上に設置


  [熱分解装置設定]

  熱分解装置5250オートサンプラー
  • 熱分解温度:600℃で15秒間
  • 加熱分解/メチル化温度:
    400℃で20秒間
  • バルブオーブン温度:300℃
  • トランスファーライン温度:300℃


  [GCMS設定]


  • キャリアーガス:ヘリウム
  • スプリットレシオ: 50:1
  • カラム: 25m X 0.25mm 5%フェニル
  • オーブンイニシャル温度:40℃で2分間
  • オーブン昇温温度:毎分10℃
  • オーブン最終温度:300℃で5分間

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EDX Pocket IIIの後継機。
軽元素も測定できるように
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