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加熱脱離装置


ACEM 9300/9305 加熱脱離(サーマルデゾープション)装置



ACEM 9300 ─ 吸着管1本搭載の加熱脱離システム

ACEM9305 ─ 準リアルタイムサンプリング加熱脱離システム

ACEM 9300
CDS ACEM9300


[加熱脱離(サーマルデゾープション)の原理]

加熱脱離は1)サンプルの吸着捕集・濃縮、2)加熱脱離、3)検出器への試料導入、というプロセスから成り立っています。

ACEM9300ではガラスカートリッジに充填された吸着性物質に分析対象物を捕集します。捕集された試料はGCに導入され、分離・同定・定量されます。

加熱脱離は、捕集された分析対象物を追い出すために溶媒抽出ではなく加熱による脱離を利用するため、抽出に長い時間を要したり溶媒のピークがクロマトグラフに出てしまったたりする問題もありません。

2本の吸着管は直列に動作します:
最初の吸着チューブで大容量の試料を捕集し、フォーカストラップと呼ぶ小口径の吸着チューブ管に移動した後キャピラリーカラムに試料を注入します。

加熱脱離装置ACEMシリーズの試料フロー

分析物をフォーカストラップに導入することで液体窒素やペルチェ素子等で冷却することなく注入効率を上げることができます。従来の方法だと十分な感度を得るためにはサンプルを何リットルも流さなければなりませんでした。さらに、トラップを使うとキャリアガスが吸着管から水分を追い出すために試料を損なうことなく水の干渉を除去できます。


[機能概要]

ACEM 9300加熱脱離装置は基本的にはGCやGC/MSに接続するための装置で、大気試料を濃縮することで測定感度を高めるものです。

ACEM 9300加熱脱離装置では大容量の吸着管を使用し分析対象物を捕集および加熱脱離させGCまたはGCМSに導入します。分析対象物はまず精密中ぐり加工のフォーカストラップに移動するため、スプリットやクライオジェニック冷却が無くてもバンド幅の狭い注入が可能になります。このトラップおよび加熱脱離の2段階により、フィールドでの可搬装置による大気測定に最大効率の濃縮および加熱脱離ソリューションを提供します。


[加熱に関するパラメーター]

加熱部位

バルブ室
トランスファーライン
捕集トラップ脱離時
捕集トラップ待機時
フォーカストラップ脱離時
フォーカストラップ待機時


加熱速度

捕集トラップ
フォーカストラップ
9300シリーズ

室温から300℃まで
室温から400℃まで
室温から400℃まで
室温から400℃まで
室温から400℃まで
室温から400℃まで




毎分1000℃
毎分900℃


[主なアプリケーション]

測定できる化合物

下記の条件を満たしている化合物の気体・固体・液体
  • 炭素数3からn33までの化合物
    (最大5個までの多環式芳香族炭化水素含む)
  • 炭素数3からn33までのハロゲン化炭化水素
  • 高濃度の水分を含む化合物も測定可
  • pptオーダーからパーセントオーダーまで分析可
軍用および安全保障用途
  • 化学兵器の分析
  • 毒性工業化合物
  • 毒性工業材料
  • 大量破壊兵器
環境測定
  • 従来のTekmarチューブまたはその他のチューブを使ったTO-1,TO-2測定
  • VOST - 揮発性有機物質連続サンプリング
  • 作業環境成分
  • ASTM(米・材料試験協会)メソッドD6196
  • MDHSメソッド72
  • NIOSH(米・国立労働安全衛生研究所)メソッド2459
室内雰囲気測定
周りを取り巻く製品から揮発する化合物の測定に:
  • カーペット
  • 室内装飾材料
  • 乗用車周辺および内部
  • 繊維
  • 建築材
食品、香料、香水
  • ヘッドスペースで採取した芳香物化合物
  • 固体用加熱脱離、固相マイクロ抽出法、スターバー抽出法を使った分析
  • 薬品粉末および軟膏

[主なユーザー]
  • アメリカ陸軍
  • 化学兵器監視および破壊設備
  • 州機関の移動研究室
  • 大学
  • 研究開発部門
  • 品質管理部門

[拡張機能]

好評を博したACEM900シリーズをベースとして、ACEM 9300シリーズは基本的な加熱脱離装置に様々な拡張機能を持たせ、使い勝手を最大限に高めています。

全シリーズで外径6mm, 8mm,または10mmの吸着管が使用可能で、捕集した試料をフォーカストラップに移動した後にGCМSに直接接続するか、注入ポートから導入します。



[6チューブコンディショナー 9600]


装置概要

6チューブコンディショナーは吸着チューブを加熱することで、トラップされている試料の純度を最大限にするよう洗浄することを可能にする装置です。

またチューブ端につけたポリマー・繊維およびその他の固体状の試料の前処理にも使えます。9600で測定条件を整えた吸着チューブを、ACEM加熱脱離装置を通じてGC-MSに加熱脱離させ分析します。

6チューブコンディショナーを使い、飽和した雰囲気の中で採取された空気分析用のチューブを乾燥してGC-MSに導入するアプリケーションもあります。

他に一般的なアプリケーションとしては内径4mmの吸着チューブからフォーカスチューブへ移し、加熱脱離ユニットのスループットを上げるために使うことがあります。さらに加熱脱離装置で使えないVOSTなどのチューブを外径6mmの標準チューブに移せるような設定もあります。

加熱時間と温度はヒーター毎にハンドヘルド端末から設定できます。各チューブの温度設定が済んだ後は装置前面のキーを押すことでヒーター毎にON・OFFできます。ヒーターがONの状態では前述のとおりヒーターの状態を表したライトが点灯します。(黄色が点灯するのは70度以下になるまでです。それ以降は再度緑色のランプがつきます。)

ハンドヘルド端末からキャリヤーフローを確認するために各チューブにガスを流すための操作、各チューブの温度設定をメソッドとして保存、およびヒーターの最大加熱温度の設定等の操作もできます。





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